死神に憑かれた業界
功徳小屋より。 どう考えても身体を傷めつけなければ渡って行けないこの業界で、次なる犠牲者が出たのかと心を痛めていたところ、それほどでもなかったようでなぜかこちらも一安心。シャレじゃ済まなくなるケースばかり見ていると、何事もなかったというだけで人の幸せを見つけた気分になってしまうけれど、これは絶対に何かに騙されているに違いない。
全く他人のことは言えないけれど、なぜ皆そこまでして働くのか。なぜ不吉なことを言われるような容態になるまで放置するのか。そんなに無理して会社に奉仕しても、会社は失われた健康を補償してはくれないし、失われた身体の機能は元に戻るわけでもないのに。根底からマゾヒストたるべき我々労働者階級は、酷使され搾取されることそのものに快感を覚えなければならないのか。 僕が今滞在している名古屋の部屋は7階にある。90度まで開け放つことが出来る窓の外はすぐ車道だ。窓枠は膝下の低さから天井まで大きく開いている。例の芸能人じゃないけれど、全て厭になったら、両手を広げて窓に向かって駆け出して、そこから飛び立ってしまえばいいんだろう。僕にはそういう逃げ道があるから、まだここに踏み止まって働くことが出来る。